Aviation/Space航空/宇宙

当社、航空特機事業部では民間航空機向け、宇宙向け、防衛向け及び原子力向けに使用されるばねを取り扱っています。
これらの業界で使用されているばねは加工精度に加え品質管理体制も高いレベルが要求されており、当事業部は「JIS Q 9100」「ISO/IEC 27001」及び「Nadcap」について、国内のばね専業メーカーとして初となる認証を取得、「特殊工程管理」も含め、お客様から高い信頼、評価をいただいています。
また、国内材料(JIS材)に加え、海外材料(AMS材やASTM材など)も取り扱っており自社調達しています。

航空機用/宇宙機器用ばね

航空機用は、Boeing向けを中心に、リージョナルジェット機などのエンジンやフライトコントロールシステム、脚揚降システムやドア、ラバトリーなど幅広く使用されています。

宇宙機器用は、各ロケット(H-ⅡA/B、H3、イプシロンなど)や 国際宇宙ステーションの日本実験モジュール(きぼう)、各種人工衛星や探査機などに使用されており、日本の宇宙開発プロジェクトに携わっています。

航空機用ばね実例/
Boeing767メインランディングギア用
スプリング(PMA認定部品)

チタン材
線径:9.195㎜ 自由長:312.42㎜ 外径:79.25㎜

米国の製造事業認定の一つである「PMA(Parts Manufacturer Approval)」の認定を取得しており、日本のエアライン様に採用いただいています。油圧システムが作動していない時にランディングギアのロック状態を保持するばねです。オリジナル製ばねは折損する事が多く、エアライン様と共同で改良型を開発しました。2010年より製造・納入を開始、現在に至るまで折損はなく高品質・高寿命を実現しています。

宇宙機器用ばね実例/
ロケット

  • 段間分離用
  • 衛星フェアリング開頭用
  • 衛星フェアリング投棄用
  • ペイロード分離用
  • 人工衛星固定機構用
  • キューブサット放出機構用
  • 推進部用
  • 姿勢制御装置用

etc…

当事業部の取り組み

—匠の技—
当事業部が参入している業界は少量多品種であり、ばね一つひとつを職人による手作りで実現しています。
当事業部の製品実現に長年携わっている職人1名がかわさきマイスターに認定されました。現在、その匠の技や自らの経験を若手に伝承しており職人の会社を目指しています。

—新しい製品領域の取り込み—
日々刻刻と変化している世界情勢を背景に、サプライチェーンの在り方も変化しています。当事業部では、サプライチェーン維持や部品供給責任、また、匠の技の伝承も視野に入れ、小型プレス品の内製化に取り組んでいます。

—TMAN—
TMANは、Tokyo Metropolitan Aviation Networkの略称で、世界屈指の高い技術力と実績を誇る東京エリアの、ものづくり中小企業によって構成されたネットワークです。
当社は、2021年よりTMAN正会員として入会しており、加入企業様との情報交換や協業の可能性の模索など企業間連携の強化や販路の開拓・拡大に向け活動しています。

特殊工程一覧

特殊工程 適用
スペック
備考
鋼の
熱処理
AC7102 Nadcap
AMS2759/3 大気炉、析出硬化処理
AMS2750 炉の管理
磁粉探傷
検査
AC7114 Nadcap
ASTM E 1444 蛍光性湿式法
ショットピーニング AMS2430 遠心式
AMS-S-13165 遠心式
MIL-S-13165 遠心式